ユウのよしなしごと

アウトドアで生活を豊かに。

移ろいゆくスタメン

会社で、事業に関する研究を行うチームがある。
数年間在籍しているが、そのメンバーは当初から大きく変わっていった。
残っているメンバーは、自分とそれ以外の数名だろうか。

何度も見た映画『スティーブ・ジョブズ』。
一介の大学生で、ガレージで起業した彼には、さまざまな場所から協力者が来た。
その会社はApple。会社はマッキントッシュを始めに、当初とは比べ物にならないほど大きくなっていく。
そのなかで、スターティングメンバーである社員は次第にその影響力を落としていく。
ついには、最低限のストック・オプションももらえないまま、リストラの対象になってしまった。 スティーブ・ジョブズのセリフ「リスケしたろ?」が印象深い。

その映画の解説を様々読んだ。そのなかで印象に残っているのが、

「組織のステージが上がっていくほどに、メンバーは変わっていく」

「最初にいるメンバーが最良のメンバーとは限らない」

というものだ。

つまり、組織が大きく成長していくほどに、メンバーに求められる質も上がっていく。最初に立ち上げたメンバーは、その組織の影響力なりの能力なのであって、あとから入ってくる百戦錬磨の外部メンバーと比べると…劣ってしまうのだ。

これを釣りで例えると、どうだろう。

最初は、レガリスやエアノスで満足していたかもしれない。思い出の竿もあるだろう。
しかし、ずっとそうなのだろうか?本来であれば、釣技の上達に応じて、それに効果的に答えてくれる道具もステップアップしていくのが自然だろう。
自然に上の道具を求め、以前嬉々として使っていた道具に不満を抱くだろう。

その転換期に苦しむこともあるかもしれない。俺もあった。

しかし腕は2本しか無いから。そのフィールドで、その魚と向き合うタックルは1つしか無いから。その別れに近い通過儀礼は、あって自然のことのように思う。