Primitive:原始的な
秋に沖縄へ釣りに行くことが、年イチの楽しみになっている。
沖縄はいい。都会に住んでいると忘れそうになる、根源的な喜びを思い出させてくれる。
今年もIkeharaさんをはじめ、沖縄のライトゲーマーたちと素晴らしい釣りができた。
来年も行けるといいな。
その中でも、好きな釣りがある。
ルアーでも、普通の餌釣りでもない。魚のモツを使った、ブッコミ釣りだ。
本州のアングラーは釣った魚をリリースするのが基本だが、沖縄の釣り師たちはキープすることが多い。
思えば、釣りは狩猟方法の一つ。食べることが、目的の大部分を占める。
今回も粋な計らいで、釣った魚を海辺で料理していただいた。
釣りたて、出来立ての魚料理にビール…もう言うことはありません。
魚を捌けば、臓器が出てくるだろう。
それをどうするか?
そのまま捨てるのは勿体ない。ジグヘッドに付けて、海へブッ込むのだ。
別に特別なタックルはいらない。穂先が柔軟なバスロッドなどが適当だろうか。
南国の魚はファーストランが強いから、あまりに高級なタックルだと不安が残る。
狙いは夕マズメ。人間が夜ご飯の時間に、魚は目覚め獲物を探す。
今回は運良く、大きなムルーに出会うことができた。
釣った魚のモツで、また魚を釣る、わらしべフィッシング。
これがまた美味な魚なの。ソテーにして、身本来の旨味を楽しむ。
釣った魚を食べつつ、あらたな魚信を待つドキドキ感…ああ、楽しい時間だった。
シンプルで原始的であるほど楽しいと感じるのは、私だけだろうか。
念のため断っておくと、魚の臓器を海中に放ることは、常識の範囲であれば問題ない。