「ちょい投げ」
こんな可愛い名前の釣りがあったなんて。
広島に住んでいたので、テレビを見ていると地方メディアRCCのCMが流れてくる。
今もあるのだろうか?夏になると、子供達に釣りの体験ができるような企画があって、それを見た僕は申し込むが、結局はずれ。
なんとかして釣りがしたいと、ベネッセの赤ペン先生の懸賞に応募し、釣り道具を揃える。
結構頑張らないと貰えな買った気がするが、内容はイチキュッパで売ってそうなグラスのバスタックルのセット笑
それに、お店おすすめのジェット天秤7号やら仕掛けを付けて、キスやらギザミやらを釣っていた。
中学生になり、なぜかルアーを始め出す。
まだ東雲かめや釣具が総本店じゃなかったとき、今の対岸にあるそれは二階建てで、ルアーコーナーはマニア向けな薄暗い場所だった…
そこにいたフジイお姉さん(記憶が曖昧…)に、「最初なら穴釣りがいいよ」と、ジグヘッドとワームを教えてもらう。
「で、投げたくなったときのためにPEだね」と、薦められたラパラの黄緑色のラインを買ったっけ。
このPEが衝撃だった…
前に使っていたナイロンとは感度が劇的に違う。
釣具の違いとはこうなのかと初めてショックを受けた。
となると、道具が気になり出す。
竿は当時人気だったストレンジ68に似たアジニスト610を、リールは頑張ってREAL4のカルディアを。
しかし、昼間主体の釣りであったことから、近郊の釣り場でルアーをしてもなかなか釣れない日々。
ある日、風呂場でひらめく。
「ルアータックルで餌釣りしたら楽しいんじゃね?」
当時はティクトのMキャロというのが流行っていて、実際にそれでキス釣りをしている人のブログもあった。
感度抜群なルアータックルで餌釣り…楽しそうじゃない。
Mキャロである必要がよく分からなかったので、かめやにあった手作りのキャロシンカー(中通しオモリに細チューブを通したもの)を購入。
市販仕掛けのような二本針では高いうえに効率が落ちることが分かり、7本150円くらいで売ってる糸付きバリとサルカンで完成。競技キスの赤ハリが好きだったな。
なんとも原始的な仕掛けではあるが、実際にテンポよく釣れた。意外と飛ばさなくとも波打ち際に魚がいることも、同時に学べた。
土日に友人と青イソメを200円分買って、ちまちま千切って砂浜でちょい投げ…
こういう情報も共有して一緒に釣りした時間、良かったな。

で、現在に至る。
実はそれを初めて見たのは昨年冬。
冬にハゼ釣れるぜ、と教えてくれた松永師匠。
足元で釣れるのかなと思ってたら「そんなとこにいねーよ」と、謎の仕掛けに付けたホタテをフルキャスト。
ホタテって投げれるんだ…周囲の誰よりも釣ってるし。
その仕掛けは、タングステンシンカーを備え、針金を曲げた天秤。
ルアーよろしくアイがあり、ハリス留めも備える。
そこに糸付きバリを括って、はいおわり。
糸は袖針3号とな。
これをフルキャストして、シェイクしながら底を跳ねさせると、アクションとフッキングが被っていて、気付いたら釣れてる感じ。ヴェスパーダの鬼感度が光る。
まさしく、ちょい投げ仕掛けの究極版に近しいものだった…!

ジェット天秤、キャロシンカー、そしてまつなが天秤。
この20年の間に、ちょい投げは先鋭化されていく⋯
では、なぜ市販の仕掛けはこうも過剰な大きさなのだろうか?
もしかしたら、このようにフィネス方向に偏ると、魚が釣れすぎるがために、不文律のレギュレーションとしてそうなっているのか⋯?
フライフィッシングが敷居高く見えるように。
人に勧めたい、勧めたくない気持ちが同じくらいで存在する、厄介なリーサルウェポンだ。