ユウのよしなしごと

アウトドアで生活を豊かに。

東京の「使い方」

先日、大学の友人の作品が展示されているとのことで、六本木ヒルズに出向いた。
しばらくコミュニケーションを取っていなかったので現在どうしているか…と思っていたが、サントリー・ウィスキーの名作「響」のイベントに、自身の作品を出展したとのこと。 

 

最初は彼がサントリーの社員としてこのイベントの企画をしたのか?と思っていた。しかし聞いてみると、彼は現在京都にて染物の職人をしており、サントリーから依頼を受けて、このイベントのために随分と前から作品を作っていたという。ちなみにこのイベントが、彼にとって数ヶ月ぶりのoffだったとのこと。
前からエネルギーッシュな人間だとは思っていたが、本当にすごい。

 

これを受けて、「東京はこういう使い方が正しいのかもな」と感じた。つまりどういうことかというと、自身の作品や活動の発表のため、誰かと直接出会い会話するために、たまに出向く場所であるということ。

 

現在、私は東京の都心に住んでいる。家賃は高く、生活コストも高い。もちろん、誰かとすぐ会える、最高峰のものに歩いて見に行ける(今回も六本木ヒルズまで徒歩で向かった)という、物凄くいい経験ができる場所だとは思う。しかし、それが毎日続く必要はあるのか?という疑問はある。
メリット以上に、デメリットによって消耗していないだろうか?

 

結局、誰かに見せるような作品や活動は、おのれ一人で黙々と作業をする工程を必ず踏んでこそ出来上がる。
そうした集中力を必要とする作業の場所として、東京は向いているだろうか?
それができないから、執筆家や画家は軽井沢や鎌倉に出向くのではないだろうか?

 

六本木ヒルズの華やかなイベントで脚光を浴びている彼の作品を見ながら、羨ましささえ感じた。