ユウのよしなしごと

アウトドアで生活を豊かに。

日本人は太古からメバリングに親しんでいた

少し前の話ですが、とても興味深い釣りをしました。

メバルのカブラサビキ。日本人が太古から親しんできた「船から狙うメバリング」です。

夜明けとともに出船

仲間と深夜に合流し、船着き場まで。

夜明けとともに出船するこの瞬間の高揚感といったらもう、形容しがたいものがあります。

ここから1時間ほど全速で沖に出る。ポイントまでは結構遠いですが、この釣りの前の非日常感がまたいい。
見ての通り快晴で、こんな日に船釣りができる時点で「生きててよかった」と思えました。

瀬戸内の「カブラ」

今回使うのはこれ。

「鳴門サビキ」という、オレンジのマークがチャーミングな仕掛け。
船宿的にベストな仕掛けで、どうやってもこれが一番釣れるとか。

船釣りではあるがクサいオキアミを使いません。
針についた「カブラ」と呼ばれる魚の皮が数個付いたこの仕掛で、陸からではなかなかお目にかかれないようなグッドサイズのメバルを狙い撃ちします。

tsurihack.com

ちなみにこの仕掛け1枚(2セット)で600円ほど。
少し高いけど、確かに他の有名メーカー品と比べても段違いに釣れました。

釣り場について、準備万端。
空は赤みを消して、美しい青に変わっていた。

 

仕掛けは全長3.6mほどで、今回借りた竿は3.3m。本当は仕掛けより竿の長さのほうが上回っているべきだが、いろいろあってこうなった。

そして竿は、珍しくインター・ライン。
やってみて分かったが、これが普通のガイド付き竿だったら手返しが悪くてしょうがなかったと思う。長い仕掛けを扱うなら絶対インターラインだなあ…

「流し釣り」では棚が重要

釣り方としては、30号ほどの重りの付いた仕掛けを底まで落とし、着底したら5回転して待つ。反応がなければ数回煽って誘い、また着底→巻取り。

メバルは上を向いて餌を探しているので、メバルの棚より上に仕掛けを位置させないとアタリが激減する。またメバルの棚は場所によって違うから、「流し釣り」と言って、船を流しつつメバルの場所をかすめるように仕掛けを通していく。
まるでヒット・エンド・ランだ。

この日は5月。

メバル釣りといえば冬・春のイメージが強いからか「5月でメバルは遅くない?」と思われるかもしれない。
しかし、逆に初夏のメバルのほうが大きく、引きも力強いというのは最近知られてきているのではないだろうか。個人的には6月が最も大型が釣れやすいと思います。
魚も人間も、気温が上がってたほうが活発に動くというのは同じ…

釣れるサイズはこの通り。25cm前後がポンポン釣れる…昼間のオカッパリではありえない現象です。

適切な仕掛けを使い、棚さえ合えばかなり簡単で、事実今回は2人の初心者(普段釣り全くしないand船釣りは初めて)を連れていきましたが、全員安打で終了しました。

釣りの合間に船上で食べるオニギリの旨さの何たることか。

メバルとは思えないほど強烈な引き込みや、海底から引き上げる分水圧も相まったかなりの重量感、それでいてハリスは0.8号という繊細さを併せ持ったこの釣りには、何とも言えない深遠さを感じます。

中学生の時に初めて経験して、今回で4回目であったこの釣り。
来年も、今後も、この釣りを楽しめると良いな。