コロナ給付金(特別定額給付金)10万円をすでに手にした人も多いはず。皆さんは何に使いますか?
そこまで生活に困っていない人は、この10万円をある意味勉強代と思って使ってみるのもアリなのではないかナと思います。
以前10万円で釣り具はだいたい全部揃えられるという記事を書きました。
今回はロードバイク編ということで、誰もが一度は憧れる?自転車の「バラ完」を低予算で組んでみました。
ロードバイクのバラ完は難しいようで、ちゃんとした規格品を使って要点さえ押さえればそこまで難しくはないです。
完成度は確かにプロの方が見ればチープになるでしょうが、ロードバイクがどのような仕組みで走るのか理解するという点でも、意味のあることだと思います。
さっそく行ってみましょう!
ロードバイクの構成部品は?
ロードバイクを構成するパーツはどのようなものなのでしょうか。
大きく分けて
・フレーム
・コンポーネント
・タイヤ回り
・物理パーツ
の4セクションに分かれます。
①フレーム
ロードバイクの柱となるパーツ。これに各種パーツをペチャペチャと付けていくので、これがないとバラ完は始まりません。
なので注文するときはフレームを一番最初にしておくとやる気が出ます(体験談)
ヘッドパーツはだいたい付属してきますが、たまに別途必要だったりしますので注意。
②コンポーネント
ギア周りやブレーキなど、走る上で欠かせないパーツです。
シマノであれば
・STIレバー
・フロントディレーラー
・リアディレーラー
・スプロケット
・クランク
・ボトムブラケット(BB)
・チェーン
・ブレーキ(前後)
・ワイヤー(ブレーキ・変速の2種類)
の9種類が当たります。
数種グレードがありますが、メーカーはグレードを統一しての利用を前提としています。
またバラバラでも買えますが、通販などでは全部セットで買うと安くなることが多いです。
多くのロードバイクはブレーキも変速も鉄やステンレス製のワイヤーで動かすため必要です。シマノの場合、新品でSTIレバーを買うと基本付いてきます。
③タイヤ回り
車輪です。一番一般的なクリンチャータイヤの場合、
・タイヤ
・チューブ
・ホイール
・クイックリリース
の4つで構成されています。
チューブの要らないタイヤとして「チューブラー」とか、「チューブレス」とかありますが、ロードバイクで舗装路を走る分には今のところクリンチャー一択です。
クイックリリースはホイールを買うとだいたい付いてきます。
④物理パーツ
ハンドルなどのパーツ類です。
・ハンドル
・ステム
・バーテープ
・シートポスト
・サドル
・シートクランプ(シートポスト固定用)
・ペダル
対抗馬はNESTO・ALTERNA
そもそも、僕がこの記事を書く際に当たり、「これええやん」と対抗馬として想定した完成車がNESTO・ALTERNA。
レーシングジオメトリーのアルミフレームバイクで、フォークはもちろんカーボン。
現行SORA9速で、ホイールは無名だけど車重は9キロジャスト(ペダル込みかは不明)。
日本メーカーということでフレームサイズに合わせてハンドル幅を変えるなど(海外メーカー品完成車は全部日本人にはデカすぎるハンドルなんです)、海外メーカーにはない配慮もされてるし、欠点が見つからない優等生だと思います。
しかも税抜き90500円。税込みで10万円に収まるというニクい価格設定してますし、同価格帯でこれといったメーカーへのこだわりが無ければこれ一択でしょう。
同じくらいの値段でこれに勝てるバラ完バイクが組めたら面白いな、と思いこの記事を書いています。
結局何買ったらええねん
予算10万円程度ということで、買えるものが結構限られてきます。
①フレーム
TNI 7005MK-Ⅱ
低価格バラ完の代名詞的存在といってもいいでしょう。
無地のアルミフレームにアルミコラムのカーボンフォーク。セットで2.1㎏くらい。
無地過ぎて好みが分かれますが、そのぶんパーツアッセンブリで個性が出るので組む人のセンスが試されます。
ヘッドパーツとシートクランプが付属するので、特別買わなくていいのも高ポイント。
リアセンター長が403㎜とかなりピーキーな設定(短いとキビキビと、長いと安定感が増す)で、値段によらずかなりのじゃじゃ馬なことが分かります。
フレーム自体の剛性がものすごくあるらしく、フォークをもっといいものにするとかなり走るようになるみたい。実際に去年鈴鹿エンデューロでこの自転車を見かけました。
定価は38000円(税抜)ですが、「自転車工房スピング」という店のオンラインサイトだと27800円(税込)と激安です。
理由は、謎です。
ちなみに少しスローピング気味なので、ホリゾンタルだと思って買わないように。
NESTO ALTERNA
完成車として紹介したALTERNAですが、なんとフレーム単体での販売もしています。
カラーはブラックのみですが、各チューブにある「NESTO」の文字の色がクローム(シルバー)なので、アルミホイールなど銀リムでも似合ういいヤツです。
ヘッドパーツ・ディレーラーハンガー(予備?)・シートクランプと付属品も豊富。
BBは安心のJIS規格。ここがプレスフィット(圧入)とかだと工具的な意味でめんどくさいのでありがたいです。
値段は39900円(税抜)。税込みで44000円くらいですか。
個人的に今使ってるレーゼロと合いそうなルックスなので、今のフレームが壊れたら試しに使ってみたいです。
あとはどうやって注文するのか疑問が残ります。ネスト契約店に注文するのか?
コラムカットとかも注文時にやってくれてたら楽ちんなんですが…
②コンポーネント
もちろん全部シマノで統一した方がいいのは分かってます。でも妄想の世界だけでも冒険してみたい。
11速を最安価で組んでみましょう。
中華コンポで。
SENSAH「EMPIRE」は3点セットで2万以下
ツイッターで「中華帝国」と揶揄されていたSENSAH「EMPIRE」。中国広東省のサイクルパーツ会社が作ったらしいです。
シマノ11速の互換があるらしく、レバーはスラムの「ダブルタップレバー」と同じで押し込むとシフトアップ・更に押し込むとシフトダウンという仕組みですが、こいつはそのレバーでブレーキまでやってしまう「1レバー3ファンクション」。業界初です。
リアディレーラーはスラムのものにすごく似てて、大丈夫なんかなと不安になるレベル。
すごいのは価格。レバー・ディレーラー2個ついて16580円。シマノ105のレバー単体の値段より安いです。
あと中華帝国にはワイヤーが付属してないみたいなので、別途買う必要があるみたい。
あれ、お得感失せるな( ;∀;)
上だとSTIレバー(ワイヤー込)・FD・RDの総額は19402円。
ちなみにまともにシマノ105で揃えるとSTIレバー(ワイヤー込)・FD・RDの総額は26233円でした。
もちろん全部105で揃えた方がいいんでしょうけど… たしかに7000円くらい安いんですね。
残りはイチマルゴで
あとはチェーン・BB・スプロケット・クランクやブレーキ。
これはシマノ105グレードのを買えばいいでしょう。
クランクとスプロケットは歯数や長さが選べますが、一般的な「11‐28T」・「170㎜の50-34T」にします。
③タイヤ回り
自転車の基本として、走るときに回転に関わるものは確実なものを買った方がなにかとイイです。
具体的にはホイール(特にリム、ハブ)、タイヤ、BB、クランク、プーリーなど。
特にタイヤはケチらない方がいいなあと、以前コルサを買って思い知りました。
ホイール
ホイールはシマノの11s対応の安いヤツでいいでしょう。具体的にはWH-RS100。
結構強めに組まれてるので、フニャフニャ感はそれほどないはず。
ワイドリムなので、最近流行りの25ⅽに対応してます。僕も最初太いタイヤを使うのに抵抗がありましたが、安定性がすごく増すのでおすすめ。
クイックリリース付属です。
タイヤ
タイヤは高いですがヴィットリアのコルサがおすすめ。
タイヤは唯一地面と接触する場所ということで、ケチらないほうがいいです。
いいタイヤはパンクの数を減らし、気持ちいいライドにしてくれるというメリットもありますので。
国内定価は1本7000円~とかですが、Amazonで並行輸入品を買うと2本で9000円くらい。破格です…
チューブ
チューブもタイヤ外周部のパーツなので適度に軽いほど良いです。
チューブは2種類の素材があります。
1つはブチルチューブ。比較的安価な方で、少し分厚く重いですが空気が抜けにくいという特性があります。
2つ目はラテックスチューブ。天然由来のゴムで、かなり薄く軽量に作れるもの。コンドームなんかにも使われてるみたいです。
しかし、けっこう高い。1個2000円くらいします。そして空気が抜けやすいというデメリットを抱えているので、短時間のレース向けともいわれます。
ということで、一般人が使うんであればブチルの方が使いやすいかなと思います。
そのなかでも軽量なチューブはあって、代表的なのはパナレーサーのR-Airですが、25ⅽに対応するのが「23-28c」モデルと少し重めなもの。
23ⅽタイヤを使うなら、より軽い「18-23c」モデルを使うことが出来るので便利なのですが…
ということで、あまり知られていない「HTR 『コンパクト』軽量チューブ700×18/25C」をおすすめします。
僕が知る限りでは、1500円クラスのちょい高めなブチルチューブのなかでは一番軽いんじゃないかなと思います(48㎜バルブで53g)。これはSPYOのラテックスチューブに匹敵する軽さです。
だいたいの安価なブチルチューブは1個100gなので、両輪これを使うとチューブだけで100gの軽量化になるというすごいやつ。
お店ではあまり見かけないので、ぜひアマゾンでどうぞ。 あ、ちなみに2個必要ですヨ。
④物理パーツ
これは悩ましいのですが、一番オーソドックスなのはシマノが出している「シマノプロ」というブランドのパーツ群です。あとはTNIとか、東京サンエスのディズナとか。
ハンドルとステム
ハンドルにはパイプの太さに種類があり、ステムの径と同じでないといけません。
最近の多くは31.8㎜ですが、クロスバイクなどは25.4㎜だったり28.6㎜だったり。まあ、シムを噛ませれば使えないことはないですが、剛性面で不安が残ります。
とりあえず平均身長(170㎝前後)の人は「シマノプロ LT コンパクト エルゴノミック ハンドルバー(400㎜)」と「シマノプロ LT ステム」でいいでしょう。
ステムの長さだけはその人の好みがあると思うので、ワイズロードのバイオレーサー(身体情報から適切なサイズのパーツを割出すサービス)を使うとなおよろし。
面倒だったら最初に80㎜くらいを買って、これはお勉強代だと思ってどんどん調整していきましょう。
バーテープ
バーテープはお好みで。
最近は「リザードスキン」や「スパカズ」などグリップ性の高いバーテープが人気ですが、なかなかお高い。
なので僕は「ノグチ」のハイグリップタイプのバーテープを使ってます。確かに本家リザスキなどどは劣りますが、普通のEVA製バーテープよりか幾分効きます。
なにより1000円くらいという価格の安さ。おススメです。
シートポスト
これもパイプの太さに種類がありますので注意。
フレームの詳細情報を見ると「シートポスト(シートピラー)径」という項目があって、そこに27.2とか31.6とかの数字があるので、それをチェックします。
多くのアルミフレームは27.2㎜、カーボンフレームは31.6㎜ですが、その逆もあります。
アルミ製シートポストは3000円くらい、カーボン製になると万を超えるのが普通ですが、カーボン製は振動吸収してくれるらしいので金余りの人はぜひに。
サドル
これが一番やっかいなパーツという人もいて、やっぱり自転車に乗る上で最初に一番痛むのはお尻なので、合わないサドルを使ってるとしんどいです。
で、どれがおススメなのかというのも人によりけりなので難しいところ。だから諦めて見た目がカッコイイサドルを選んで我慢して使うのもアリです。
一番いいのはパーツ持ちの友達から数種類を1週間ずつ借りて、試し乗りしてみることですがそういう友達はなかなか現れません。
知り合いが使っていた「ファブリック」がミニマルなデザインで、適度に厚みがあるのでいいかも。
シートクランプ
これはフレームについてくることも多いので割愛してもいいのですが、これにも数種類サイズがあるので別途で買う際は注意が必要です。
先ほどシートポストの太さに種類があると話しましたが、シートポストが太くなればそれを固定するシートクランプも太くなるのが自然ですよね。
よく使われるシートクランプには31.8㎜と34.9㎜という規格があります。
シートポストが27.2mm→シートクランプは31.8㎜
シートポストが31.6mm→シートクランプは34.9㎜
31.6と31.8が似た数字なので、間違えて買う人を良く見ます。ご注意('ω')
ペダル
ペダルはフラットペダルならば新品で買うことも出来ますが、ビンディングペダルにして持て余した友人から譲り受けることも出来るでしょう。
新品は1000円~で買えます。
総額は?
・フレーム:27800円(送料別)
・コンポーネント:55908円(フル105の場合)
・タイヤ回り:23580円
・物理パーツ:17969円
総額は125257円。めっちゃ超過してしまった…
ところどころコストダウンできると思いますし、持ち合わせのパーツがあれば買わなくていいパーツもあると思います。
とりあえず、スタンダードで走れる自転車の相場(部品のみ)はこのくらい、というイメージを持ってくれれば幸いです。
最後に、「NESTO ALTERNAのコスパはスゴイ」。
以上です!