ユウのよしなしごと

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現代は「マックとネットフリックス」【パンとサーカス】

「パンとサーカス」という言葉がある。

パンとサーカス(羅: panem et circenses)は、詩人ユウェナリス(西暦60年 - 130年)が古代ローマ社会の世相を揶揄して詩篇中で使用した表現。権力者から無償で与えられる「パン(=食糧)」と「サーカス(=娯楽)」によって、ローマ市民が政治的盲目に置かれていることを指摘した。パンと見世物ともいう[1]。 愚民政策の例えとしてしばしば用いられる名言であり警句である。 

(中略)

この警句のいう「サーカス」とはいわゆる“サーカス”ではなく、古代ローマで複数頭立て馬車による戦車競走[注 3]が行なわれた競馬場(羅: circenses(キルケンセス)、現代でいうサーキット、レース場)である。ここからこの言葉では拡大して、闘技場で行われた剣闘士試合などを含めたスポーツ観戦などの意味で用いられている。 (出典:Wikipedia

古代ローマという国は、権力者と市民の生活を奴隷が支えることによって維持された、という話は世界史の授業でよく耳にする話だろう。

もちろん、奴隷が権力者たちの身の回りの世話をすることによって、権力者たちは生産性のない無駄なルーティンワークに邪魔されることなく、今にも残る素晴らしい芸術や哲学を残してくれた。歴史において、現在の価値観で過去を断罪することはご法度である。

その点でいえば、昔の奴隷がやっていた身の回りの世話の多くは現在、家電や家庭用ロボットが人間の身代わりになってやってくれる。現代は金を払い家事をしなくてもよくなれば、みんながソクラテスになれる可能性を秘めているのだ。

 

パンとサーカス。この言葉、初めて聞いた中学生のころから耳に刺さって離れない。
なんてシニカルな言葉の掛け合わせなんだろう。考えついた人は天才だ。

市民は権力者から与えられたタダの食料と娯楽で、政治に関心を持たないで過ごしてくれる。

現在、わざわざ映画館に行って1回2000円弱というお金を払って見ていた映画は、それと対して変わらない月額で見尽くせないほどのタイトルを見放題、という状況に変わった。ほぼ無料といってもいい。

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食費だって、こだわらなければまじで安い。文句がある人は20時以降にスーパーへ行ってみて。ファストフードだけで過ごしてみて。

 

食と娯楽がかなり安価に手に入る現代は、まさに「マックとネットフリックス」。古代ローマの再来である、と感じるのは僕だけだろうか。