ユウのよしなしごと

アウトドアで生活を豊かに。

すべての努力は「モノを売るため」

すべての努力は『モノを売るため』。

 

Kindle Unlimitedに加入していると、読みきれないほど沢山の雑誌を読むこともできる。
しかも○ヶ月前のバックナンバー、というわけではなく最新号ときた。これが月額990円で読み放題なら、1冊800円くらいの雑誌を書店で買う理由は今どこにあるのだろう…

 

その中で『東京カレンダー』という雑誌を手に取ってみた。
表紙には人気女優がバーン、内容は東京のデートとはかくあるべきだ、、なんだか自分には全然身近に感じられなかった。
そして、こういうファッション雑誌を見ると、左下に演者の装いの詳細が書かれているが、そこに書かれている服の値段の高いこと!シャツ5万円、コート20万円…もちろん、これを買うことが出来る層が一定層いるから、この雑誌が成り立っているのだろうけど。

 

そして裏を返せば、女優・俳優などは、それらモノの良さをアピールするキャンバスの役割を果たしていると気付いた。ブサメンとイケメンが全く同じ髪型・服装を交換しあっても受ける印象は顔による、という有名な写真が示しているように、同じ服装を着せるなら顔の良い人達を選ぶのが企業というものだろう。そして、それら企業に選ばれるために、彼ら彼女らは子供の頃から努力を続けている。

 

私も中学生の頃は釣りしか脳になかったから、将来は釣具のテスターになることが夢であった。
ただ、よく通っていた釣具店の店主でもあり、複数社のメーカーからスポンサードを受けていた方がこのように話してくれたのを覚えている。

釣りは趣味だから、好きな道具を好きなように使って、好きな日に行けるということがどんなに幸せか、よく考えたほうが良いよ

当時は子供でお金がなく、かといって良いタックルも使いたい。メーカーからタダで最新機種を貰えるテスターに強い憧れがあったため、この意見については全く理解できなかった。
しかし、大人になり、多少の責任を持つようになって、この意見は本質を付いていると思う。テスターはテスターで、そのメーカーの売上が伸びるように、出されたルアーやロッドがどんなにクソでも、ロケ日が悪天候だったり気乗りしない日でも、カメラマンの前で釣って雑誌に掲載し、語彙力の限りを絞ってその製品の良さを捻り出し、メーカーの売上に貢献しなければならない。それも、そこまで高くない日当で。

 

この資本主義の世の中で、「自分らしく生きる」ということの実現はなんと難しいことか。
それでも、趣味の釣りぐらいは、自分に正直でありたい。