最近、メバルのプラッギングというものを覚えた。
これまではデイゲーム中心で、それゆえにワームを使うことがほとんどだった。
ナイトゲームができなかったわけではない。しかし、真っ暗な闇の中にルアーを放り込む釣りのほうが昼で行うより釣れる、というイメージがどうしても湧かなかった(これは単に慣れの問題であった、と今では思う)。
それにプラグはワームと比べて特段高価。
「今年こそプラグでメバルを釣るぞ」と息巻いて1500円を払ったとて、真っ昼間に何の魚影もないレンジを引いても釣れるわけがない。
「なんだこれ。買って損した」と数投で諦め、その後はタックルボックスの肥やし。プラグの良いところといえば、”基本無くさない”ことだ。
使ってないからだが。
プラグへの挑戦
それでも、プラグへの挑戦は時たましていた。
僕が初めてプラグで釣った魚は、中学生の頃にメガバスX-80で釣ったセイゴ。
このときはなんと広島駅南口前を流れる河川で釣った。のぞみ新幹線が止まる駅前で魚釣りができる都道府県なんて、そうそうないだろう。
しかも面白いのが、広島は潮位の干満差が激しく、干潮時は河川の底の大部分がむき出しとなる(イメージとして、砂浜を思い浮かべてほしい)。
サンダルで歩けば、ルアーの墓場ともいえるような岩場にいくつも当たる。時間はあるがお金はない学生は、そこで得たルアーを、フックを交換し使っていた。これについては今思えばどうなのかと思うが、まあ清掃活動の代償と思って貰えればと思う。
閑話休題。
それ以降は、アイスジグでのデイメバリングにもハマった。メタル系ルアーをプラグと呼ぶかはアレだが、ハードルアーで魚を釣るのは、いかにも釣れそうなワームで釣るよりも遥かに興奮することを覚えた。
しかし、ミノーやシンキングペンシルといった、王道のプラグで魚を釣るのはまだまだ先の話。
プラグがワームを超えるタイミング
その後は環境の変化で別の趣味にハマり、釣りから少し距離を置いていたが、これもまた環境の変化で魚釣りの面白さに回帰した。
特に、メバルがそれほど釣れないが回遊魚が多い場所に居たこともあって、メタル系ルアーを使ったツバス・サバゲームにかなりハマった。
トラウトロッドを使えば、30cmのツバスでも十分なビッグゲームだった。
近所というほどでもないが管理釣り場もあって、そこでトラウトのスプーニングを覚えた。
そして、昨年は念願のメッキを釣りに沖縄へ遠征した。
ここでは逆にかめミノーなどマイクロレジンプラグでしか釣れなくて、これまで「プラグはワームの下位存在」と思っていた自分にとっては大きな衝撃だった。
ただただ、「場所」と「タイミング」
そして今年春、メバルをついにプラグで釣り上げる。
なにも特殊な技術を覚えたとかではなくて、ライズ中などタイミングを見計らって、適切なルアーをただ巻きしただけ。
ハードルアーで釣れないのは、ただただ場所とタイミングのチョイスを間違っていただけなんだ、とここで気付いた。
しかし、底を攻めるゆえに根掛り・ロストの恐怖と隣り合わせであるワーミングと違って、魚が浮いたタイミングで行うプラッギングというのは、なんとも精神上ありがたい。無くさないし、環境にもいいし…