12月の神戸といえば、大規模なイルミネーションイベント「ルミナリエ」でしょう。
今年のルミナリエは中止
1995年に起きた阪神淡路大震災からの復興を象徴するイベントとして毎冬行われており、多くの観客が訪れます。
(よく勘違いされますが、例年12月頭から2週間程度の開催なので、クリスマスとは関係ないのです。クリスマスっぽいけど)
今年2020年は節目となる開催25周年を迎えるはずでしたが、新型コロナの影響で惜しまれつつも中止に。確かに、例年の混雑を考えれば妥当な判断だと思いますが…
いつもなら11月ごろから三ノ宮で準備を始めていたので、今年はそれがなくて寂しい気持ちもあります。
今年はルミナリエないの寂しいね pic.twitter.com/NJS9jg1lZm
— ユウ (@hoj8w) November 28, 2020
その代わり、例年イベントの終着点となる「東遊園地」に大型ライトアップ「カッサアルモニカ」を設置するそう(12月4日~13日の10日間)。
これはぜひ見に行きたいですね。
ルミナリエのアルバイトもある
さてそんなルミナリエですがイベントなので、整理員など多くのアルバイトを雇って運営されています。
数年前イベントスタッフのアルバイトをしていた僕もそれを経験したので、その体験談でも書いていきたいなと。
悪夢の最終日
たまたま僕がシフトに入った日は、その年のルミナリエの最終日、つまり日曜日でした。最悪。人が一番多いのです。
ルミナリエは常時点灯、というわけではなく、だいたい17時~22時の時間指定で点灯されます。厳密には
平日:17時開始
土日:18時開始月~木・日:21時半まで
金・土:22時まで
といった感じ。つまり日曜日は18時~21時半ということです。
集合は先ほど添付した東遊園地に16時半とのこと。「そこでなんとか同じ部署の関係者(顔は知らない)を見つけろ」とメールで伝えられただけで、不安につつまれながらの出勤でした。
さらに面白いのが「防寒は各々で用意して」だったこと。12月の夜…寒いに決まってるので、ダウンの上にダウンを着るという最大努力をして向かいました。こういう派遣アルバイトの上からのメールは「ホントに企業が送信したのか?」と疑いたくなるようなテキトーさなので一周回って面白いです。もうしたくないけど。
東遊園地に着いたらとりあえず電話して、「いま手上げて!」って言われたから手を上げて…なんとか発見できたという。
「リーダーの顔写真くらいメールに載せたらいいのに…」
集合後、とあるテントに連れられ中に入りますと、数人のおじさんとケバいお姉さんとおニイさんが簡易ストーブを囲っていて。
ああ、““““派遣”””” って感じだァ…
その後、リーダーらしきおじさんから今日の仕事の指示。
ルミナリエの本筋から少し離れたところは綺麗目なオフィス街となっているわけですが、なんでも酒に酔った観客がそこでゲロを吐いたり、おションをしてしまう事件が例年起きてしまうとのこと。
そこで、僕ら末端の整理員は注意喚起のボードを持ち、その観客の行動を食い止めるのが仕事だと。えぇ…
おじさんからは関係者を示すゼッケンとボード(笑)を渡され、いざ仕事場へ。
テントを出る前に「あ、そうそう」と渡されたのは、貼るカイロ1枚でした。向こうからしたらせめてもの“福利厚生”なんでしょうが、僕の脳裏にはただこれだけ。
兵士に自決を迫る日本軍将校か???
そうこうしているうちに、時刻は18時。いよいよ点灯です。
何がツラいって
ヒマだったんですよ。とてつもなく。。。
1時間ごとに場所を交代するため、3か所のポイントを巡りましたが…おションをしそうな酒乱客など来ず、ていうかそもそも人が通らない。
もちろん、業務中なのでスマホを触ることはできませんし、イヤホンで何か聴くこともできません(やっている人はいるでしょうが)。
ただボードを持ち、突っ立っているだけ。無為の時間を過ごすことがこれだけ苦痛だとは…
さらに死ぬほど寒いので、ぼーっとしてしていると凍死してしまいそうで。時折、見回りに来る上司にバレない程度に、地団駄を踏んで体を温め、時間が過ぎるのを待つのみ。
正直、しんどいアルバイトでした。
ちなみに観客は家族やカップルばっかりですが(ソロライダーはほぼおらん)、仕事がツラすぎて羨ましいとか、そういう感情が湧くことはなかったです(笑)
「はよ帰ってお風呂で温まりたい」だけ…
何のスキルも要らない仕事をしても、何のスキルも身に付かない
21時半、キリスト教風な鐘の音が鳴り、その年度のルミナリエがフィナーレを迎えました。鳴り終わったとたんにバッと消灯されたのはちょっと興ざめでしたけど(笑)
指示通り、最初のテントに戻ってゼッケン等を返し、ホントにすぐ帰りました。
時間的に、楽しみにしていた三ノ宮駅の「551」は閉まっており…マクドでなにか食べてヘトヘトになりながら帰路に就きました。
まあ確かに、仕事といえば「立ってただけ」なので、何のスキルも要らず楽ですが…
時間を無駄にした感がスゴい。
「何のスキルも要らない仕事をしても、何のスキルも身に付かない」ということを痛感させられた経験となりました。
稼いだ5~6千円はなんだろう、いつのまにか自転車パーツに消えましたし(笑)まあ、そういう使い方が似合うバイト代だったのかもしれません。
いや~、学生の方にはぜひやってほしいアルバイトですね!(爆)